「目指すべき地域生活とリンクスメンタルクリニック」~メディカルサポートセンターより~それぞれのストーリーを大切にします~
今回は、「目指すべき地域生活とリンクスメンタルクリニック」をテーマにメディカルサポートセンターでの取り組みをご紹介させていただきます。
リンクスメンタルクリニックでは、当事者ご本人が希望する地域生活を実現し、長く維持できるよう、治療やリハビリの提供、在宅サポートや社会資源手続きのご案内などを行っています。どのようなサポートをご本人に提案するかを決める際、最も大切にしていることは、「ご本人が希望する地域生活」を実現することにどのように役立つかという部分です。時に医療機関では、ご本人の希望する地域生活を、実現可能かどうか評価し、心配し、より実現できそうなものに言い換えてしまうことがあります。しかし言い換えられた希望はその方自身の希望ではなくなってしまうことが多々あります。ご本人が希望する地域生活を正しく理解し、適切な医療を提供するために、当院では「これまでどのように生きてきたのか」「病気になったけれどもこれからどのように生きていきたいのか」その方のストーリーを共有しながら、対話を持つことを大切にしています。そして、ご本人それぞれに人生を決定する力があり、目標に向かって行動できる力があると信じています。
上記の信念をもとに、私たちメディカルサポートセンターでは、ご本人それぞれが持っている「強み」を生かせるよう支援しています。「強み」には、特性,技能,才能,能力,環境,関心,願望,希望があります。例えば、「人当たりが良い」「責任感が強い」「就労経験がある」「夢を持っている」「協力してくれる人がいる」などです。時には対話の中から、ご本人も気が付かない強みを見出せるようにサポートすることもメディカルサポートセンターの大事な役割です。その方の考えや経験・大事にしているものを強みとして活用し、「自分の目標に向かっている」とご本人に実感してもらえるような関わりを心がけています。
自分の人生は自分のものです。どのような方にも、希望する生活をあきらめず、より良い人生を目指していっていただくことを願っています。
メディカルサポートセンター 精神保健福祉士 長谷川友香里