よろず相談のご紹介
今回のスタッフコラムでは、当院で平成30年1月から始まった「よろず相談」についてご紹介します。これは10分程度の無料相談窓口で、臨床心理士が日替わりで担当させていただきます。当院ではこれまでにも精神分析的心理療法をはじめとした心理療法・カウンセリングを行っておりましたが(詳細はHPをご参照ください)、よろず相談は、そのようなものとは別に、内容はまさに「よろず」、どんな内容でもおうかがいする場所です。
ところで、なぜ、よろず相談が必要なのでしょうか?
当院の診療体制においては 診察‐MSC(メディカルサポートセンター)での相談‐リハビリブログラムという大きな骨組がありますが、ときに、この枠組みの隙間に迷いや悩みが生じることもあります。
「いま何をしていてどこに向かっているのかわからない」
「頭では理解していても、どうにも気分が乗らない」
「厄介な問題で治療がスムーズに進まない」などなど…
治療のプロセスにおいて、これらはしばしばぶつかるものですが、零れ落ちてしまうと、そのプロセスが停滞、場合によっては中断を余儀なくされてしまうこともあります。そんな迷い道に入り込んでしまったとき、道標を探すお手伝いをする場所として、よろず相談を開始いたしました。
また、Bio-Psycho-Socialという三つの軸が重要と考える当院の方針のもとに、これまでよりも気軽に「心」について目を向ける(psychological)場をご提供することもできます。「心」が何らかの理由によって見えづらくなっていると、人それぞれ違うはずの、どうなれば幸せ(well-being)なのか、どこに向かえばいいのか、がわからなくなってしまいます。
そのような意味で、よろず相談は、例えるならば、デパートのinformation、旅先での観光案内所といった役割に近いと言えるかもしれません。当院での治療をご本人おひとりおひとりのwell-beingに最大限活かしていただく為に、困ったことがあればひとまず相談してみて、行き先が見つかればよし、一度で見つからなければまた相談するもよし、と自由にご利用ください。
よろず相談は、当院ご利用の方であれば、どなたでも利用可能です。もちろんデイケア等のリハビリプログラムに参加されていない方にもご利用いただけます。必要と感じられた際には、遠慮なく、かつご気軽に、受付にてご予約ください。
臨床心理士 長田 律