主なリワークデイケアの種類と特徴

 

医療リワーク

職リハリワーク

職場リワーク

機関

医療機関

障害者職業センター

企業内、EAP

費用

健康保険(※)

労働保険

企業負担

対象

休職者

休職者、事業主

休職者

目的

精神科治療

再休職予防

支援プランに基づく

支援

労働させて良いかの見極め

※ 医療リワークでは自立支援医療制度が利用でき、その方の所属する医療保険上の世帯の所得によりますが、多くの方は10000円/月の負担でご利用いただけます。

 

医療リワークでは、疾病の理解を深めたり、疾病のコントロール方法を身に着けたり、働き方の見直しやストレスへの対処方法の検討を行います。精神科医、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、臨床心理士といった専門職による医学的な治療・リハビリテーションを行うリワークです。

職リハリワークは、地域障害者職業センターで行われるリワークです。このリワークでは病状の回復と安定を目的としていません。センターの職業カウンセラーが、休業者・雇用主・主治医をコーディネートし、三者の合意を支援し、3~4か月の職業リハビリテーションを実施しています。費用は無料ですが、公務員は利用できません。

職場リワークとは、企業において行われる通勤訓練、試し出社、軽減勤務等の取り組みのことです。企業によっては職場復帰訓練制度を実施していたり、EAPという従業員支援プログラムサービスを活用しています。

 

医療リワークと職場リワークの連携について

医療リワークと職場リワークは競合するものではありません。

医療リワークによって病状の回復と安定、再発予防策の検討、働き方の見直しなどを行い、それを職場でtrial & errorしながら確からしくしていくことが重要です。

したがって医療リワークの後、職場リワークを行うことで新たな方策を試してみながら復帰の見極めをすることでスムーズに職場復帰を進めていくことができます。そのために必要に応じて、リワークデイケア利用中から職場の担当者と連携を取り合っています。

 

職場との連携について

1)デイケア報告書による状況報告

  • ご希望に応じて、リハビリ医が作成する診療情報提供書とリワークスタッフが作成するデイケア報告書をお送りしています。
  • リハビリ医が作成する報告書にはリハビリテーマとその取り組み内容が、リワークスタッフが作成するデイケア報告書には出席率、体調管理・作業能力・認知機能・対人関係・ストレス対処についての課題やそれに対する取り組みについて、スタッフの総括が記載されます。

 

2)ソーシャルワーカーによる職場との連携

  • 必要に応じてソーシャルワーカー(精神保健福祉士)が、上司、保健師・看護師、産業医等とメールや電話、面談同席等によって連携を取り、職場復帰を支援します。例えば…

     

    • 人事担当者と連絡を取って職場復帰の基準を明確化する
    • 上司の方と連絡を取って休職前の状態や働き方を伺い、治療・リハビリテーマを具体化する
    • オンラインや職場で行われる人事面談、産業医面談に同席する
    • 上司の方からの本人との関わり方に関する相談にお乗りする